食べログに、お店にとって、不愉快な書き込みがしてありました。そこで、いろんなお店を検索してみて、感じる事は私の感覚と一般のお客様の感覚にズレがあることに改めて知りました。同じことをしているのに、ある方は麺が固いと思い、ある方はこれがアルデンテでおいしいと言う。よって、多くの方に満足を与えるお店は、結局のところファミリーレストランになるんだと思いました。私は若いときは、良くお客さんと喧嘩したものでした。当時、スパゲッティと言えばミートソースやナポリタンの時代、何でこの店はナポリタンが無いんだ？タバスコが無いんだ？と言われ、麺が茹で上がってなく、芯があると言われました。私はイタリアではこんな感じですがとお話し、もし、硬くて、食べられないと言うのなら作り直しますがと対応しました。日本のすしも海外に行くと、とんでもないものに変わっているのと同じで、そこにはその土地の「ビジネス」「お客様」が最優先になってしまい、本来の食文化が違う方向に行ってしまうことに、落胆することでした。こんな事をいうと「お客さまあっての商売」と言われるかもしれません。どの会社も、お客さんが望むものをリサーチし、開発、商品化していきます。しかし、田舎でそれをすると、25年前にイタリアレストランなど出来なかったことでしょう。最近は、すべての人に受け入れられる、料理やサービスではなく、気に入って、おいしいといってくれる人を大切にしようと考えています。今は私と家内で、この店を切り盛りしているので、やれる事に限界があります。出来ることなら、予約専門にしたいのですがフリーのお客さんを入れないと、また「なんだ、このお店は」と言われてしまうので、そうしていません。また、今年の雪は多く、除雪作業で半日つぶれ、なんのために商売をしているのかと思う日があります。ほんと田舎の雪国で商売をする事がどんなに大変か痛感します。